「男をもしのぐ新しさを持って、花のような未来を楽しんでいる」。明治45年の連載「新しい女」で、最大級の期待を込めて紹介されている20代半ばの画家・長沼智恵子。名前だけでは誰かわからなくても、高村光太郎の詩集「智恵子抄」の智恵子と言えば、知名度は一気に上がるはず。記者への受け答えには、「智恵子抄」の病弱なイメージと違い、芸術への揺るぎない信念がにじんでいます。結婚前の記事で高村光太郎は登場せず、あくまで注目の女性画家として取り上げられました。「長沼智恵子 女性画家 新しい女」で検索できます。(む)