「ライ麦畑でつかまえて」の作者、J・D・サリンジャーは1919年1月1日、ニューヨークで生まれました(2010年1月27日死去)。小説の舞台はニューヨークでしたが、サリンジャー自身は51年の作品発表後、ニューハンプシャー州のコーニッシュという寒村に移り住んだそうです。記者は現地を訪れ、長い隠とん生活の謎を探ろうとしますが、「作家のプライバシーを守ろうとする地元住民の“壁”」は厚く、住居を探すのに一苦労。やっとのことでたどり着いてみると、「(邸宅の)周囲の広大な野原と山林は、約10メートルおきに木の幹などに張られた『立ち入り禁止』の警告でくっきり切り取られた空間となっていた」。孤高の作家らしい光景ですが、本来のサリンジャーは、元恋人の作家、J・メイナードによると「自分のことを世界がどう思っているかとても気にする」タイプで、自分に関する論評もよく読んでいたそうです。サリンジャーには、ここで書かれ、カギのかかる容器の中で大切に保管されてきた作品があると言われています。どのようなものなのか興味津々ですが、記者は「コーニッシュ発の作品が日の目を見ることはあるのか、答えは誰も知らない」と記事を結んでいます。「名作 コーニッシュ」で検索を。(も)