虫めがね

「受験」

 受験シーズン真っ盛り。受験戦争と称されるくらいで、人生の厳しい試練の一つです。受験生本人のみならず、家族の一大事でもあります。その悪戦苦闘をヨミダスで探ってみました。

 受験戦争の低年齢化が進んだ1990年代。名門小学校や幼稚園を目指す“お受験”がブームに。1996年(平成8年)12月3日~7日の都民版連載[燃える“お受験”](全5回)が、「高級外車買える投資」「明け方まで教材作り」「ごあいさつも訓練」といった見出しで、家族ぐるみの奮闘を描いています。「お受験は、お母さんの受験ともいわれる。どれだけ母親がまめに尽くしたかが問われるんです」は、息子2人を合格させた母親の言葉。「とにかく、妻はよく頑張ったが、正直言って、妻の子どもに生まれなくて良かったですよ」とは、ある父親の述懐です。

 「全国唯一の合格商品専門店」の繁盛ぶりを伝えたのが、1984年(昭和59年)2月6日朝刊「合格商品売れてます すがる思い“受験の春”」。店は東京・代々木の大手予備校近く。売れ筋は、合格や必勝の文字が入ったパンツやふんどし、運がつくよう大便をかたどった「合格運」など。早大志願者向けに早大周辺の空気を詰め込んだという「高田馬場名産 早稲田缶詰」には、製造日まで表示されていて480円。約40年前でこの値段です。「こっそり合格パンツをはいていると、気持ちが引き締まるようだ」と、店内を物色する大学受験生。「面白半分の精神があくまで基本ですから」と経営者。ご利益は不明ですが、息抜きにはなりそうです。(む)