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「丑年あれこれ」

 2020年はコロナ一色で明け暮れましたが、2021年こそ落ち着いた良い一年になることを祈り、まずは2021年の干支(えと)、丑年(うしどし)にまつわる記事を紹介したいと思います。
 120年前の1901年1月1日の紙面には三遊亭円遊の「牛の旅行」という落語が掲載されています。噺(はなし)の中に牛にちなんだダジャレをちりばめ、牛込、牛が淵、牛島など、牛とつく地名を巡ろうとあれこれ計画し、果ては空の星の牽牛(けんぎゅう)から牛を借りて海底旅行をしようという、夢のある牛づくしの趣向で、読売新聞からの依頼で作ったと書いてあります。
 丑年の人はよく、我慢強く慎重な性格だといわれます。
 ところが1936年12月18日の「丑年生れは気が長いか・短かいか」という丑年生まれの芸能人インタビューでは、反対に短気な丑年生まれも取り上げているのが面白いところです。歌舞伎俳優・五代目中村歌右衛門の「昔は口より手の方がさきでしたがネ、今ではその手が不自由なので、めったに怒りませんよ、しかし怒る時は、口が達者なだけに無暗(むやみ)に怒鳴るところが矢張り争われぬ丑歳生まれですね」という言葉が目に付きます。
 1985年3月31日「丑年生まれのウシ好き男」では、スリッパから野球のサインボールまで20万点を超すウシグッズの筋金入りのコレクターが紹介されています。
 最後に1997年1月6日の「[よみうり寸評]ウシ年の仕事始め」。
 夏目漱石が芥川龍之介にあてた手紙「吾々はとかく馬になりたがるが、牛には中々なり切れないです」「あせってはいけません。根気づくでお出なさい」が引用され、「あわてず、騒がず、ゆったりと進もう。それは、せかせかした現代人が、つい忘れがちなことだ」と書かれています。
 2021年の丑年もあせらず、騒がず、根気強く問題を解決していけるといいですね。(は)

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