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虫めがね

地域版で見る若き才能

 megane_illust001実業家・渋沢栄一(1840~1931年)が注目を浴びています。放送中のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の主人公であり、2024年には福沢諭吉の後を継いで1万円札の顔になります。近代日本のリーダーの一人として読売新聞にも頻繁に登場しました。とにかくすごい人です。4月と言えば、学校や企業で新しいスタートを切る若者があちこちで目につく季節です。

 現在、その道の第一人者になった人たちにも、そんな時がありました。新聞の地域版では「全国区」になる前の初々しい姿に出会えることがあります。

 「めざせ!竜王、名人位 天才少年棋士、5段に」(1988年4月13日朝刊都民版)では、17歳の羽生善治君が登場。目標は「六段昇進と竜王戦に勝ち進むこと」「『八段まで一人前でない』と言われているので、まだ半人前です」と謙虚です。

 一方、「小4棋士プロ登竜門へ 日本将棋連盟奨励会に入会 『7冠達成したい』」(2012年9月4日中部朝刊愛知・名市内版)では、小学校4年の藤井聡太君が「将来は竜王位、名人位をはじめ7冠を達成したい」と、力強く語っています。

 「全国中学スケート・フィギュア男子A優勝 羽生結弦選手13=宮城」(2008年2月27日朝刊)。「羽生選手は、演技の表現力を高めるため、演技中に流れる音楽を何度も繰り返し聞くという。『何度も聞いていると、最初は気付かなかったドラムの音やバイオリンの音も聞こえてくる』。音楽の細部にまでこだわって、その中でいかにジャンプやステップを組み合わせるかまで考え抜く。阿部(奈々美)コーチも『踊りの芸術性が高い』と舌を巻く」

 どの「双葉」も、なんとも芳しいですね。(は)

 

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